◆『切り取った一瞬を。』発売記念企画◆

あの人にコメントをいただいちゃいました!〜前半戦〜

 

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静奈ちゃんの歌を聴いてると、誰もいない、肌寒い、夕暮れ時のホームで独りで電車を待っているような気持ちになります。
とっても寂しい。
でも、いつか電車がやってきて、そこには沢山の人がそれぞれの物語を抱えながら乗っていて
そして自分は愛しい人の待つ、温かい湯気の待つ家に帰るんだって
そういう気持ちになります。
ものすごく寂しい、今誰かに少しでも優しくされたら泣いてしまいそうな
でも、その寂しさは虚しさではない、みたいな
相反するかもだけど、『温かい寂しさ』みたいな
そんな歌です。
きっと誰もがどこかで感じたような。
 
 
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『切り取った一瞬を。』発売おめでとう!
ギターのレッスンを通じて、かれこれ長い付き合いになる佐藤さん。
僕のバンドのイベントのコピバンコンテストにも出てくれた事もありました。

抜群の歌唱力と世界観を持っていて、経験も積んでいます。
それだけではなくて僕が見ていた中で、彼女がとてもすごい!と思ったところは
音楽活動を通じて色んな人間関係を作っていけるところです。
そこにいると、自然に周りの人に愛されるんですね。
忙しく生活する中、もの凄いバイタリティーとキャラで
活動の幅を広げていく様を見て、彼女のポテンシャルの高さを実感しました。

それは歌いたい事、表現したい自分が頑としてあるからこそで
これから先、初めてこの音源を聴く人達、それからステージで初めて観る人達にも
それが伝わっていくのだろうと感じています。

これからもっともっと広い世界に出て行くのを見る事を楽しみにしています!


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みんな、何かを表現するために生きている。
みんな、何かを表現したいと願ってる。
みんな、何かを表現できずに苦しんでいる。

僕の代わりに、君の代わりに、切り取って形にしてくれる音楽がある。


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佐藤静奈は悲しみの人です。

首すじに血管を浮かせて叫び歌う佐藤静奈をはじめて観たとき
私たちは悲しいことを悲しいと言わないと、苦しいことを苦しいと言わないと、
何も言えないままこのまま消えていってしまう、だから叫ばなくちゃならないと思いました。

「歌を書くとき、泣くか吐くかまで自分を追い込む」と前彼女は言っていたけれど、
“きれいなだけじゃなくても うつくしくなれなくても それでも 傍にいたい”(M-2. ブルー ラグーン)
という言葉に、どれだけのものと闘って辿り着いたのか、想像に難くありません。

生きている限り悲しみはなくならないと思います。
私たちは、悲しいまま幸せにならなくちゃいけなくて、
それはとても難しくて大変なことなのかもしれないけれど

最後の最後の悲しみにまで寄り添ってくれる人や歌が在ったら、
もしかしたら本当に幸せになれるのかもしれません。
私にとってそれが佐藤静奈と佐藤静奈の歌のような気がします。


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表参道。
この作品を聴いて
何故かそれを思い浮かべた。
群れゆく東京の街で誰もが
何かをわかり合いたいと生きる。
かけがえのない
その一瞬を胸に抱きながら、
大切を思いかえす
その日まで。


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まず先に歌詞をメールで送ってもらって読んだ、最初の1曲目
「瞬き」の歌詞でギュイィ~ンって心臓を握られたように苦しく切なくなった。
こんな事・・・あったなぁって。
 
そのあとも2曲目3曲目・・・
今までと違ってなにかふっ切れたような、今までは一生懸命走ろうとしてるんだけども手と足がチグハグで、
頭で思ってるように上手く走れなくて傍で見てるほうもイライラしてた位だったのが、
腕のスイングと足の蹴りだしのタイミングがちゃん合ってとどんどん加速も出来るようになるみたいに、
気持ちがストレートに出せてるそんな感じを受けて読んでて曲を早く聴きたいなぁ~と思って待ってた。
 
そんな聴きたかった音源がやっと届いて 何度も何度もリピートして聴き込んでます。
今日、ヘッドフォンで筋トレしながらも、店で仕事しながら、そして今呑みながらまたヘッドフォンで大音量にして。
いいってなったら四六時中リピート。
何がそんなにいいんだろ?! 歌詞、 声、 メロディー、
今はまだ、 何だか分からないけど この答えを探しながら、 佐藤静奈の唄が私の中に深くしみ込んでいくのを愉しみながら聞く毎日になるんだろう。
 
そして、いつかは絶対にその声を生で聴きたい。
 

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―“音楽”と生きる覚悟はできています―
という佐藤静奈のメッセージが、このファーストアルバムの隅々から溢れている。

私は静奈ちゃんが“佐藤静奈”として音楽活動を本格的に始めてから、ずっと近くで見てきた。
彼女は果てしなく音楽に対して誠実で、ストイックだ。
でも、それよりも彼女の一番素敵なところは他にある。それは、“人間らしさ”。
誰もが持っているであろう、自分の弱い部分を認めることができる。切り捨てず、壊れた欠片であっても大切にする。目を背けずに。
 
その作業はもの凄くエネルギーを消耗する。
まっすぐに向き合いすぎて、自分の存在価値、生きる理由、世界の理についてまでグルグル考え出してしまう。
でも彼女は逃げない。自分の弱い部分を自分の“音楽”へ昇華する。
見ず知らずの人に弱い部分を見せるのは、簡単なことではない。
だからこそ、その世界に引き込まれてしまう。そして、佐藤静奈に会いたくなってしまう。

佐藤静奈の音楽は、湿度が高いと思う。なんだか、湿っぽい。森の奥の湖みたいだ。
誰もが持っているけど、隠してしまう、認めることのできない弱い部分。薄暗い場所。

それでも、歌声は、湖の底からの湧き水のように透き通り、絶えることはない。
湧き水は湖底の泥を舞い上がらせ、湖の色を変えてしまうほど力強く、影響力がある。
 
ファーストアルバムは1曲目「瞬き」から始まる。
アルバムのタイトルの『切り取った一瞬を。』とリンクし、
“今この瞬間を生きる”という佐藤静奈の決意が込められている。
自分の信念を貫くのは、結構難しい。色々な人間関係や立場上、反感を買うこともある。
それでも、彼女はその道を選んだ。なんで険しい道だと知りながら進むことができたのかな…。
 
彼女には大切な人たちがいる。そして、みんなが彼女のことを応援している。
2曲目の「ブルー ラグーン」では、大切な人たちへの思いが曲中にちりばめられている。
彼女は大切な人たちのことを、切に、大切に思っている。そんな誠実さを見せられたら、応援せずにはいられないよね。自然と巻き込まれてしまう。
 
3曲目の「Parfait amour」。私が個人的にこのアルバムで一番好きな曲だ。
ピアノの一音で風景が切り替わる。静かで湿っぽい、でも美しい湖の水面(みなも)。
奥底から湧き上がる透き通った歌声に震え、水面が波立つ。ゆっくりと世界が変わる。苦しさからの解放、浮上。
 
余談だが、Parfait amourとはあるカクテルを作るためのリキュールの名前であり、佐藤静奈は無類の酒好きである。
アルバム発売記念に美味しいお酒をご馳走すると、とても喜ぶだろう。
 
アップテンポながらも自身の弱さや無力さを嘆く「何も持ってないや」。浮上した世界で希望を探し、生きていく。
みんなだいたい、こうやってなんとか毎日生きていってるんじゃないだろうか。
 
アルバムのラストを飾るのは「ホーム・スイート・ホーム」。
毎日を生きていくには居場所が必要。「誰もが 最期にかえる場所を さがしている」と彼女は言う。自分のために、誰かのために笑顔で帰れる場所を。
佐藤静奈も私たちも、みんな、一瞬を積み重ね、一日、一年が過ぎる中で、迷いながらも生きていく。
彼女のファーストアルバムは、あくまで“ファースト”である。帰る場所はまだ遠い。歌を紡ぎ生きる彼女の今後がとても楽しみだ。


音楽と生きる覚悟を一心不乱に歌う。
自らを包み隠さずさらけ出し、聞く人の心を揺らす佐藤静奈。

「あなたは、何も、知らないでしょう?」と彼女に言われたら、会いに行くしかないね。